俺がの大学一年生で、が歳のだった頃の話なんだけど。
年前のクリスマスの日。
その夜はカップルで満ち溢れてた。
でも、工学部であんまり女と縁がなかった俺は、その日もレンタルビデオを借りに外出していた。
自転車で駅前を通ると、ちゃんがおめかしして立っていた。
の目から見ても、すっごくきれいだった。
「あれ、ちゃん、何してるの 待ち合わせ」
俺は声をかけた。
ちゃんは俺に気づくと、すごく悲しそうな顔をしたのが印象的だった。
「うん、待ち合わせなの。待ち合わせだったって言うのが正確かな」
「どうしたの」
「かっこ悪いんだけどね、時間もここで彼氏を待っていたの。でも来ないみたい」
俺はやばいことを聞いたと思って、ぎくっとした。
「ケイタイに電話してもつながらない。きょうはもう来ないわ」
「そ、そうなんだ。嫌なこと聞いちゃったね」

「ううん、いいのよ。こんな予感はしてたの。なんだかもう下り坂でさ」
「ふ?ん」
俺は、腫れ物に触るように、最小限の受け答えしかできなかった。
「ねえ、かつくん」
「なに」
「きょうはヒマ」
「うん、ヒマだけど。ビデオ借りに外出しただけだから」
「だったらさ、これから私とデートしない せっかく予約取ったレストランをキャンセルするのもったいないし」
「え でも、俺こんなカッコだし」
俺は完全にカジュアルな服装をしていた。カップルが行くような、おしゃれなレストランに入れるような格好じゃない。
「ううん、いいよ、格好なんて」
「俺、お金もないよ」
「いいわよ、今日ぐらい奢ってあげる」
「そう」
このままちゃんを一人にして帰るわけにも行かないし、ご馳走してくれるって言うので、俺はちゃんとその夜デートすることになった。
レストランで食事して、俺が入ったことのないようなバーで飲む。
お互いに少し酔った。
「ねえさ、きょうホテルも予約してるんだ。一緒に泊まっていかない」
ちゃんがそう持ちかけてきた。
でも、でホテルに入ってもやることないので、
「でも、ホテル行ってどうするの」
「いいじゃない、けっこうおしゃれなところなんだから、一回泊まりたいの。私一人だと何だし、今からキャンセルしてもかかるお金は同じなんだ」
「ふ?ん」
俺は今日ぐらいとことんまでちゃんに付き合ってあげようと言う気になった。
彼氏に待ち合わせを無視されたんだから、内心では相当ナーバスになっているんだろ。
俺は一緒にホテルに入ることになった。
たしかにおしゃれなホテルで、窓からの眺めも絶景だった。
「へ?、立派なところだねぇ」
「まあ、せっかくのクリスマスだし、少し奮発したんだ」
二人は夜景を眺めながら、適当にお酒を飲んだ。
「きょうはありがとうね、こんなところまで付き合ってもらって」
「いいよ、俺もいっぱいご馳走になったし」
「うふふ。ごめんに気を使わせちゃって」
「いや、そんな、気なんて…」
「男の人がさ、みんな、かつくんみたいに優しかったらいいのにね」
「そんな、俺、優しくはないし」
ちゃんは俺の横に座った。身体が密着する。
「かつくんの彼女は幸せだろうね」
「え そんな、俺ぜんぜんもてないし」
「うふふ、それはかつくんが積極的にアプローチしないからでしょ。好きな女の子とかいないの」
「いや、今は。周囲に女の子あんまりいないし」
「あら、このまま渇いた大学生活で終わっちゃダメよ」
「いや、男友達とわいわいバカ騒ぎしてるのも楽しいし。男同士のほうが趣味が合うし」
「うふふ、そうね。まだ、男友達と遊んでるほうが楽しい頃かもね。でも、女の子もいいものよ」
「そうかもね」
「あ、でも、いつも私見てるから、もしかして女の子に幻滅してるんじゃない 女なんてこんなもんだ、みたいに思って」
「そんなことないよ。ちゃんは美人だし、女に幻想抱けないなんてことないよ」
美人って、ありがとう。私の彼氏もそんなこと言ってくれないわ。もう、元彼になっちゃったけどね。お世辞でもうれしいよ」
と、ちゃんは腕を組んできた。
スキンシップはよくやっていたが、今夜はちょっと雰囲気が違った。お酒も入っていたし、ちゃんもびっくりするぐらいきれいに化粧していたから。
ちゃんがとろんとした目で、俺の腕に頭をあずける。
俺はその時点で、結構ドキドキしてきた。
完全に恋人のスキンシップだ。
「ねえ、かつくん」
ちゃんに呼びかけられたので振り向くと、ちゃんは俺にキスしてきた。
俺は照れて黙ってしまう。
でも、雰囲気に呑まれて、そっとちゃんを抱き寄せた。
ちゃんは俺の胸に頬をうずめる。
今度は俺からキスをした。
それからちゃんは俺の股間に触ってきた。
「…ちゃん」
「うふふ、三日前、かつくん一人でしてたでしょ。私見ちゃったの。今日はお礼に私がしてあげようか」
俺が返事をする前に、ちゃんは俺の股間をさすり始めた。
俺はされるがままになっていた。
ここで抵抗するのも野暮のような気がした。
ちゃんはズボンの上から股間をマッサージする。
完全に勃起してしまっていた。
「せっかくホテルに来たんだから、お風呂はいろっか」
俺もうなずいた。
ちゃんは結構物怖じなく服を脱いだ。
ちゃんの身体は、胸は大きいほうじゃないけど、スレンダーできれいだった。
俺がちゃんの裸をチラチラ見ていると、ちゃんは笑って、
「なに、貧相な身体だからがっかりした」
「い、いや、すっごくキレイだよ。も長いし、モデルみたい」
「なによ、皮肉」
「ちがうよ」
「あははっ、かつくんは本当に優しいね」
そういうと、ちゃんは俺の服に手をかけた。
「脱がしてあげるね。今日は付き合ってくれたお礼だから、サービスしてあげる」
ちゃんは俺の上着を脱がした後、ズボンのベルトに手をかけた。
カチャカチャ音を立ててベルトを外し、トランクスごとズリ下ろした。
ちゃんの鼻先に、俺のチンポが姿を現す。
完全に勃起していた。
「おう、へ?」
ちゃんは変な感想を漏らした。
お風呂行こ」
と俺の手をひいて、風呂に入る。
結構広くてきれいなお風呂だった。
それからちゃんが身体を洗ってくれた。
俺もお返しに身体を洗ってあげる。
二人でバスタブに漬かって、抱き合って、何度もキスをした。
ちゃんが俺を腰を上げさせて、チンポを水の水面から出す。
それを優しく口に咥えてくれた。
初めてのフェラ体験だった。ねっとりとして、今までにない快感が下半身を突き上げた。
ちゃんは彼氏に仕込まれたのか、すっごく上手だった。
、分でいきそうになる。
ちゃん、行きそうだよ」
「まだダメ」
ちゃんは口を離すと、いやらしく唾液が糸を引いた。
「これからベッドにいくんでしょ。今日は恋人同士なんだから」
それから二人はホテルのベッドに入った。
俺は夢中になってちゃんのおっぱいを吸った。
しばらく俺に好きに身体を触らせた後、ちゃんは、
「ねえ、うつぶせに寝て、おを上げて」
俺は言われるままに、うつ伏せになっておを上げた。
何をするのかわからなかったが、ちゃんはいきなり俺の肛門を舐めてきた。
「ね、ちゃん」
俺は驚いて声を上げたが、ちゃんは肛門を舐めつづけた。
こんな快感があったなんて知らなかった。
もちろん肛門を舐められたのはこれが初めてだった。
「ううっ」
俺はうめき声を上げてしまった。
「うふ、声出してかわいい。今日はね、男の人が気持ちいいこと全部してあげるからね」
ちゃんは口を離した後、指にコンドームをはめた。
何をするのかと思ったら、その指をゆっくり俺の肛門に突き刺した。
「あっ」
また、情けない声を出してしまった。
ちゃんは指を動かす。前立腺の場所をちゃんと知っていて、そこを執拗に指で刺激した。
「ああっ ああ」
俺は四つん這いの状態のままうめき続けた。肛門に電気が走るような感覚だった。
「あははっ、女の子みたいよ」
分ほど俺を責め続けた後、ちゃんは俺を開放してくれた。
「どうだった ちょっと恥ずかしかった」
ちゃんは笑って俺に聞いてくる。
「恥ずかしいけど、気持ちよかった」
ちゃんは笑うと、今度は俺のチンポにコンドームをつけてくれた。
俺は正常位でちゃんを貫いた。
さんざん刺激された俺は、秒程度でイってしまった。
ちゃんの身体の上でぐったりとなる。
「ごめん、もういっちゃった」
「ううん、わたしはいいのよ。気持ちよかった」
「すっごくよかった」
ちゃんは俺の頭を抱きしめてくれた。
「でも、やっぱり、ちゃんとでこんなことしちゃいけないんだよね」
俺は急に罪悪感にかられてそう言った。
「いいの、今日は二人は恋人同士なんだから。でも、明日の朝になったらまたに戻るんだよ」
さんは笑ってそう言った。
「うん、わかった」
俺は少し悲しそうな顔をして言うと、
「メリー・クリスマス」
と言って、もう一度ちゃんは俺にキスしてくれた。
その日はやっぱり特別な夜だった。
それからがセックスさせてくれることはなかったし、そういう雰囲気にもならなかった。
ちゃんにも新しい恋人ができたようだ。
でもその夜は、人生の中でいちばん気持ちいいセックスだった。
今でもあれを超える夜はない。